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温井和佳奈

お見合いパーティへ行く(起業2)

私は独立のチャンスをくれた証券会社時代のお客さん(A社長)と新規事業のブレストをやるためにカフェで待ち合わせをした。

早く着いた私は、時間つぶしに本屋に入り、平積みになっていた「じゃらん」という旅行情報雑誌を手に取った。パラパラとめくっていると「お見合いパーティー」というカテゴリがある。

なるほど。アメリカだとバーやクラブに行って気軽に男女問わず、いろんな人と話す文化があるが、日本では男女が出会う機会がないんだなぁ。しかしお見合いパーティーとは、、おもしろ〜い。私はじゃらんを買った。

カフェでA社長と新規事業についてブレストをするが、私が出したアイディアは却下された。ブレストするも、アイディアも煮詰まってきたので、少し腹ごしらえをしようと食べ物を注文した。ご飯を食べながら

「私、さっき面白いもの見つけちゃったんですよ。日本にはお見合いパーティーなんてあるんですね。私全然知らなかったです」

「なに、それ⁉️そんなパーティーあるの?」とA社長は身を乗り出す。そういえばA社長も独身であった。私たちは結婚願望が低いのだけど、好奇心にかられて偵察に行ってみることにした。

学生時代の友人を誘って、3人で「バラの会」という怪しい名前を見て申し込んでみた。

当日会場に行ってみると驚いたことに、100人近いと思われる人たちが集まっている。怪しいと思っていたら、ちゃんと運営されていた。いきなり普通の昭和なおじさんが出てきて「コレからパーティを始めます」と言いお見合いパーティが始まった。

まず自己紹介シートに記入する。女性は内側の円、男性は外側の円。2分ごとに笛がなって男性だけ右回りに椅子を一つ移動する。結局、2分ごとに「こんにちは〜」と言い、40人くらいに自己紹介したが、これはかなり疲れた。その後、フリータイムがある。

もう、誰が誰だかわからない。フリータイムで私の友人とA社長に話しかけた。
するとA社長は
「時間がもったいないから内輪で話すのは後にしろ」と。
仕方ないので、私はまたウロウロして話しかけられた男性と話しした。

いよいよ最後は、小さな紙の投票用紙が配布され、自分が気に入った人の番号を書いて提出する。集計タイムがあり集計が終わると、司会の昭和のおじさんが、興奮した様子で言った。

「今日はすごいです!なんと、14組のカップルが誕生しました」

昭和おじさんが 番号を読み上げる。めでたくカップルになった人たちは前に出されて拍手をされている。
うっ、それはかなり恥ずかしい。

すると私の友人の番号が呼ばれて、友人があるサラリーマンとカップルになった。
さらに友人は人気No.1にも選ばれていた。

私とA社長は大ウケで大きな拍手をした。しばらくすると私の番号も呼ばれて、なんと私もサラリーマンとめでたくカップルになった(笑)
そして最後にA社長まで呼ばれて、看護婦とカップルになった。

せっかくカップルになったのだが、その後は3人でお茶をすることになっていたので、ご飯を食べに行きましょうという男性を置いて、待ち合わせのカフェに行った。

A社長は、開口一番に
「あの一回のパーティは売上いくらだったと思う?」
「会費からすると30万円以上の売上ですね」
「一月に何回あのパーティをやっていると思う?」
「えー、週に一回くらいですか?」
「毎日だよ。それも1日に2回転している」

何でそんなことを知っているのだろうと思ったら、昭和のおっさんにいつの間にかヒアリングをしたらしい。

私も友人も驚いた。1ヶ月に1,000万円以上の売上げとは。あのパーティは手が込んでいたが、パーティ運営なら私の方がうまくできそうだと思っていると、A社長が顔をあげて言った。

「温井さん、このパーティを新規事業にしたら?」

●わかな語録:現場に行き、売上予測するための情報を得よう。

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